財務情報
財務諸表
2023年度事業報告および2024年度事業計画について
2022年度事業報告および2023年度事業計画について
2021年度事業報告および2022年度事業計画について
2020年度事業報告および2021年度事業計画について
2019年度事業報告および2020年度事業計画について
平成30年度事業報告および2019年度事業計画について
第七次経営改善計画(2020~2024年度)について
当社の運賃設定について
当社の運賃は、以下のような経営状況を踏まえて設定しております。お客さまにはご負担をおかけしますが、安定した鉄道運行の維持のためご理解をお願いいたします。
なお、財務状況の詳細については、「貸借対照表」と「損益計算書」を公表していますのでご覧ください。
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1.鉄道建設費の返済
当社の鉄道施設は、「日本鉄道建設公団」(現在は「鉄道建設・運輸施設整備支援機構」)が資金調達と建設工事を行い、完成後に当社が買い取ったものです。
買い取り代金(=鉄道建設費)はおよそ3,000億円で、当社はこれを平成14年から60年間の分割払いで「鉄道・運輸機構」に返済しているところです。
当社の年間の運賃収入はおよそ150億円ですが、鉄道運行に必要な経費を除いた残りの収入で令和43年まで毎年鉄道建設費を返済していく必要があります。 -
2.鉄道建設費の利子の支払い
鉄道建設費約3,000億円は借入金でまかなったため、元本の返済(3,000億円)のほか、毎年、その利息を支払う必要があります。
近年は低金利が続いているものの、毎年約15億円もの利息を支払っており、当社の運賃収入から見れば、大変重い負担となっています。
また、仮に金利が0.1%上がれば、年間に支払う利息は現在の負担に比べて、およそ3億円も増えることになる不安定な状況です。 -
3.「黒字」との関係
単年度損益収支でみると、当社は平成22年度から当期純利益が黒字となっています。
これは、近年の低金利のために利払いの額が少なく済んだことが大きく影響しています。
ただ、当期純利益には、利払いによる支出は反映されるものの、元本の返済(3,000億円)は反映されません。
したがって、当期純利益が黒字であっても、将来にわたっての元本の返済を勘案すれば、会社の資金収支は決して楽観視できない状況にあり、将来の経営を安定させるためにも、現在の運賃水準とせざるを得ません。
しかしながら、このような状況の中、当社の精一杯の取組みとして、平成26年4月から通学定期の割引率拡大(値下げ)を実施し、沿線の子育て世代の支援をさせていただいています。 -
4.今後も続く厳しい経営環境
当社では、これまで厳しい経営環境のもとで、主要株主である千葉県、船橋市、八千代市、東京メトロ、及び国、鉄道・運輸機構から追加出資、利子支払猶予、利子補給など種々の支援策を講じていただいています。
これらの支援策のうち、主要株主からの追加出資は平成28年度で終了しており、会社経営の自立に向けて更なる経営努力が求められているところです。
当社を取り巻く経営環境は、新型コロナウイルス感染症の今後の影響について不確定要素が多いことに加え、会社の経営を大きく左右する金利の動向が不透明なことや、今後老朽化が見込まれる施設・車両等に対し、適切な設備投資・経費負担が必要なことなどから、引き続き厳しい状況が続きますが、今後とも経営努力の推進を図り、安全・安定輸送を担いつつ健全な経営を目指してまいります。